
スタジオジブリ作品の中でも特に愛らしく、不思議な魅力を持つキャラクターについて、まっくろくろすけの正体を知りたいと考える方は多いはずです。
実は彼らにはススワタリという正式名称があり、作品によってススワタリとの違いが描かれていることや、現実世界にモデルになった虫が存在することをご存知でしょうか。
また、作中で彼らがなぜ金平糖を食べているのかという描写にも、興味深い背景や理由が隠されています。
この記事では、これらの疑問を一つひとつ紐解いていきます。
『となりのトトロ』なう🎵🎵
めいちゃんか家の隙間に指突っ込んだら『まっくろくろすけ』がぶわぁ~って出てくる所好きだったのに見逃した(T ^ T)
でも、このシーンも好き(๑✪ω✪๑)
『まっくろくろすけ』好きぃ~❤💕(さつきちゃん風に) pic.twitter.com/89mXlMuYej— まゆちゃん (@mayuchan8823) August 17, 2018
この記事を読むことで、以下の点について理解を深められます。
・となりのトトロと千と千尋の神隠しでの描かれ方の違い
・キャラクターのモデルとなった昆虫や音響の秘密
・金平糖を食べる理由やネットで話題のトリビア
まっくろくろすけの正体とは?基本設定を解説
-
正式名称は妖怪のススワタリ
-
名前の由来とサツキたちの命名
-
鳴き声はピグミー族の声を加工
-
まっくろくろすけのモデルになった虫
-
実在するザトウムシとの関係
正式名称は妖怪のススワタリ
映画『となりのトトロ』や『千と千尋の神隠し』に登場する黒い毛玉のようなキャラクター、通称「まっくろくろすけ」の正式名称は「ススワタリ」です。
この生き物は、古民家などに溜まった煤(すす)や埃が固まってできた妖怪の一種という設定を持っています。
妖怪といっても人間に危害を加えるような恐ろしい存在ではありません。
彼らは誰も住んでいない古い家に集団で住み着き、その場所を煤だらけにしてしまう性質があります。
劇中でおばあちゃんが語っているように、明るい場所を嫌い、暗い隙間を好んで移動します。
人間が引っ越してきて家が賑やかになったり、掃除をして綺麗になったりすると、居心地が悪くなり自然といなくなってしまうのです。
このように、ススワタリは日本の古い家屋に見られる現象をキャラクター化したものであり、古き良き時代の生活感や、目に見えない不思議な気配を具現化した存在と言えます。
名前の由来とサツキたちの命名
「まっくろくろすけ」という呼び名は、実はススワタリの正式な名前ではありません。
これは映画『となりのトトロ』の中で、サツキとメイが独自に付けたあだ名です。
物語の序盤、引越し先の家の暗がりで黒い何かを目撃した姉妹に対し、父親のタツオが「明るい所から急に暗い所に入ると目がくらんで『まっくろくろすけ』が出るのさ」と説明したことがきっかけでした。
タツオが言及した「まっくろくろすけ」は、当時あった絵本に出てくるキャラクターを指していたとされています。
子供たちを怖がらせないための父親なりの優しいユーモアだったのでしょう。

これを聞いたサツキとメイが、目の前の黒い生き物を「まっくろくろすけ」と呼び始め、有名な「まっくろくろすけ出ておいで」という歌のフレーズとともに定着しました。
つまり、もともとは正体不明の不思議な現象に対する子供ならではの愛称だったものが、観客にとっても親しみやすい名前として広く知られるようになったのです。
鳴き声はピグミー族の声を加工
まっくろくろすけが移動する際や、驚いた時に発する「ワキャッ!」「ゾワゾワ」といった独特の鳴き声は、一度聞くと忘れられないインパクトがあります。
実はこの声、日本の声優が演じているのではなく、特殊な手法で作られていることをご存知でしょうか。
音楽を担当した久石譲氏は、アフリカの狩猟採集民族であるピグミー族の声をサンプリングし、それをシンセサイザーで加工することで、あの不思議な音色を生み出しました。
ピグミー族の発する「あ」という音や話し声を素材として使用し、音程や速度を変えることで、人間とも動物ともつかない、架空の生き物のリアリティを表現しています。
宮崎駿監督と久石譲氏のこだわりが詰まったこの音響演出は、視覚的な可愛らしさだけでなく、聴覚からも観客の記憶に残るキャラクター作りを成功させている要因の一つです。
まっくろくろすけのモデルになった虫
架空の妖怪であるまっくろくろすけですが、その動きや習性のモデルになったとされる実在の虫が存在します。
有力な説の一つが「チャタテムシ(茶立虫)」です。
チャタテムシ自体は非常に小さな昆虫ですが、古い家屋や湿気の多い場所を好み、時に集団で行動する様子がススワタリの群れを連想させます。
特に、木の幹などで幼虫が集団を作って密集している姿は、遠目に見ると黒い塊のように見え、ゾワゾワと動く様子がまっくろくろすけの動きと重なります。
また、カビや埃を食べる食性も、煤や埃に宿るススワタリの設定と共通点が見られます。
もちろん、アニメーション上のキャラクターデザインは独自のものですが、自然界に存在する小さな生き物たちの生態が、ジブリ作品のリアリティある描写に影響を与えている可能性は大いにあります。
実在するザトウムシとの関係
もう一つ、まっくろくろすけや関連キャラクターのモデルとして名前が挙がることがあるのが「ザトウムシ(座頭虫)」です。ザトウムシはクモに似た姿をしていますが、非常に長く細い脚と、豆粒のような丸い体が特徴の節足動物です。
『となりのトトロ』のまっくろくろすけには手足がありませんが、『千と千尋の神隠し』に登場するススワタリや、彼らを束ねる釜爺(かまじい)の姿は、このザトウムシを彷彿とさせます。
特に釜爺の多本脚で自在に動く様子は、ザトウムシの動きから着想を得たと言われています。
ザトウムシ自体が集団で固まってじっとしている習性を持つ種類もおり、その様子が黒い塊に見えることから、まっくろくろすけのイメージソースの一つとして語られることがあります。
現実の虫は苦手な人も多いかもしれませんが、アニメーションに落とし込まれることで、愛嬌のあるキャラクターへと昇華されているのです。
作品別に見るまっくろくろすけの正体と特徴
-
トトロと千と千尋のススワタリの違い
-
手足が生える理由と魔法の影響
-
油屋でススワタリがなぜ金平糖を好むか
-
ネットで話題のそっくりな猫
-
意外な都市伝説とトリビア
-
まとめ:まっくろくろすけの正体を知る
トトロと千と千尋のススワタリの違い
同じ「ススワタリ」でありながら、『となりのトトロ』と『千と千尋の神隠し』では、その姿や役割に明確な違いがあります。
それぞれの特徴を整理すると、以下のようになります。
| 特徴 | となりのトトロ | 千と千尋の神隠し |
| 外見 | 黒い毛玉状、手足がない | 黒い毛玉状、細い手足がある |
| 移動手段 | フワフワと浮遊して移動 | 手足を使って走る、物を持つ |
| 性格・行動 | 臆病、人に見つかると隠れる | 労働意欲がある、感情豊か |
| 食事 | 具体的な描写なし | 金平糖を喜んで食べる |
| 役割 | 古い家に住み着く妖怪 | 釜爺の下で働く従業員 |
『となりのトトロ』のススワタリは、あくまで自然現象に近い妖怪として描かれており、手足を持たず空中に浮遊します。
一方、『千と千尋の神隠し』では、石炭を運ぶという明確な役割を持っており、そのために手足が描かれています。
このように比較すると、同じ種類の妖怪であっても、登場する世界観や環境によって、その生態や能力が変化していることがわかります。
手足が生える理由と魔法の影響
前述の通り、『千と千尋の神隠し』のススワタリには細い手足があります。
これは、彼らが油屋という魔法の世界で労働力として使われていることと深く関係しています。
作中の設定では、湯婆婆の魔法によってススワタリたちに命が吹き込まれ、仕事をするための手足が与えられていると考えられます。
釜爺のセリフに「働かないと魔法が解けてただのススに戻ってしまう」という趣旨のものがあります。
これは、彼らの手足や個としての意識が、労働という契約に紐づいた魔法の効果であることを示唆しています。
実際に、サボっているススワタリや、石炭に押しつぶされて動けなくなったススワタリは、ただの煤の塊に戻りかけているような描写も見られます。
『となりのトトロ』の個体には手足がないため、本来の野生のススワタリは丸い毛玉状であり、油屋のススワタリは環境に適応、あるいは魔法で改造された特殊な形態であると言えるでしょう。
油屋でススワタリがなぜ金平糖を好むか
『千と千尋の神隠し』には、ススワタリたちが食事として金平糖をもらい、嬉しそうに群がるシーンが登場します。
なぜ彼らの好物が金平糖なのでしょうか。
☞続き 本作でもこのように印象的な場面で再登場した「チビ」たちは、宮崎駿監督のお気に入りのキャラクターなのかもしれませんね。 #マックロクロスケ #ススワタリ pic.twitter.com/nynPh4oBXt
— アンク@金曜ロードショー公式 (@kinro_ntv) January 20, 2017
これには制作時の面白いエピソードがあります。
当初、宮崎駿監督はススワタリの好物として米やゴマなどを想定していました。
しかし、もっと映像的に映える、面白いものはないかとスタッフと考えた結果、色とりどりで星のような形をした金平糖が採用されたと言われています。
真っ黒なススワタリたちが、カラフルな金平糖を持つ対比は非常に美しく、可愛らしさを際立たせています。
また、物語上の理由としては、重い石炭を運ぶ重労働に対するエネルギー補給や、給料代わりのご褒美という意味合いが強いと考えられます。
彼らにとって金平糖は、単なる食事以上の、働く意欲を引き出すための特別な報酬なのです。
ネットで話題のそっくりな猫
まっくろくろすけは架空の生き物ですが、現実世界に「リアルまっくろくろすけ」と呼ばれる猫が存在し、インターネット上で大きな話題になったことがあります。
その猫の名前は「ギモ」といい、全身が長くふわふわの黒い毛で覆われています。
まっくろくろすけに似てると有名なギモちゃん。めっさ可愛いぃぃ pic.twitter.com/IAqGPNQwXK
— 弥次 (@yachico1230) November 4, 2016
ギモの特徴は、その毛並みに埋もれるように存在する、大きくて真ん丸な目です。
座って体を丸めている時のシルエットは、まさに目だけがついた黒い毛玉そのもので、アニメから飛び出してきたような愛らしさを持っています。
飼い主がSNSに投稿した写真が拡散され、世界中のジブリファンから驚きの声が上がりました。
猫の品種によっては、黒猫で毛が長い場合、光の加減で目だけが強調されて見えることがあります。
もし身近に黒い長毛の猫や動物がいたら、角度によってはまっくろくろすけのような姿が見られるかもしれません。
意外な都市伝説とトリビア
人気キャラクターであるまっくろくろすけには、いくつかの都市伝説や興味深いトリビアが存在します。
有名なものの一つに「トトロは死神で、まっくろくろすけはその使いである」という不気味な噂がありますが、これはスタジオジブリ公式によって明確に否定されています。
ススワタリはあくまで古民家に住む妖怪であり、死や不吉なものとは無関係です。
また、ポジティブなトリビアとして、「ススワタリはニコニコしていれば悪さをしない」というおばあちゃんの言葉があります。
これは、恐怖心を持たずに明るく接していれば、彼らは害をなさず、むしろ自然といなくなってくれることを意味しています。
さらに、『千と千尋の神隠し』で千尋が踏んでしまったススワタリの煤を、釜爺が「エンガチョ」を切るシーンがあります。
これは日本の古い風習を取り入れたもので、穢れ(けがれ)を払うという意味が込められています。
細かな描写の中に、日本の民俗的な要素が散りばめられているのも、このキャラクターの奥深い点です。

まとめ:まっくろくろすけの正体を知る
-
まっくろくろすけの正式名称はススワタリ
-
正体は古い家に溜まった煤や埃の妖怪
-
「まっくろくろすけ」はサツキとメイが付けたあだ名
-
絵本に出てくるキャラクターから父タツオが引用した
-
鳴き声はアフリカのピグミー族の声を加工して作られた
-
モデルになった虫はチャタテムシやザトウムシと言われる
-
『となりのトトロ』のススワタリには手足がない
-
『千と千尋の神隠し』のススワタリには手足がある
-
手足の違いは魔法による労働力化の影響
-
油屋のススワタリは働かないとただの煤に戻る
-
好物の金平糖は労働の対価やエネルギー源
-
カラフルな金平糖は映像的な美しさから選ばれた
-
ネット上ではそっくりな黒猫が話題になったことがある
-
死神説などの怖い都市伝説は公式に否定されている
-
明るく笑っていれば悪さをしない無害な存在

コメント