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【エヴァ放送30周年】短編映像でアスカが選んだ「本当の救い」とは?新作短編に隠された旧劇・新劇へのオマージュと涙の決断

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エヴァンゲリオンという作品が世に放たれてから、ついに30年という月日が流れました。
この大きな節目を記念して制作された短編映像「たったひとつの冴えたやり方」を視聴し、今、私の心は言葉では言い表せないほどのエモーションで満たされています。
旧劇場版「Air/まごころを、君に」から数えて実に29年。
あの「気持ち悪い」という衝撃的な台詞で幕を閉じた惣流・アスカ・ラングレーの物語に、これほどまでに温かく、そして彼女らしい「救い」が提示される日が来るとは、一体誰が予想できたでしょうか。
今回は、一ファンとしてこの短編映像を何度も見返し、自分なりに辿り着いた解釈と、溢れ出す想いを綴っていきたいと思います。
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まさかの「ダブル・アスカ」による漫才とメタ発言

映像の幕開けは、予想を遥かに裏切るものでした。
画面に現れたのは、テレビシリーズや旧劇の世界線に生きる「惣流・アスカ・ラングレー」と、新劇場版の世界線の「式波・アスカ・ラングレー」の二人。
まさかのダブル・アスカによる漫才から物語はスタートします。
「2人合わせて、ダブル・アスカ・ラングレーです!」という掛け声と共に、手のひらで「W(ダブル)」と「A(アスカ)」の形を作るポーズ。
これ、後で知ったのですがスタジオカラーの松原秀さんが仕掛けたネタだったのですね。
スタッフですら気づかなかったという細かな遊び心に、冒頭からニヤリとさせられました。
何より驚いたのは、宮村優子さんの演じ分けです。
意識的に声を高めに設定した惣流と、少し低めに落ち着かせた式波。
同じ声優さんが演じているとは思えないほど、二人の「アスカ」の個性が際立っていました。
そして、お互いの物語の結末(旧劇のあのラストや、新劇の展開など)を「気持ち悪い」といったメタ発言でいじり倒す姿には、30年という時間の重みを感じずにはいられませんでした。
重苦しい呪縛から解き放たれ、自分たちの歩んできた道を客観的に笑い飛ばせるようになった彼女たちを見て、どこかホッとした自分がいたのです。
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「リテイク」を繰り返すアスカの旅

物語の核心は、アスカが自分にとっての「ハッピーエンド」を探して、何度も世界線をやり直す(リテイクする)という構造にあります。
映像の中には、ファンなら涙なしには見られないセルフオマージュが散りばめられていました。
新劇場版「序」の第四使徒戦をベースに、ピンチのシンジをアスカが助けに来るという展開。
空から舞い降りる2号機の構図は、かつての興奮を鮮烈に蘇らせてくれます。
特に感動したのは、映像のタッチの変化です。
テレビシリーズ第1話のようなセル画風のタッチで描かれた初号機の出撃シーンや、新劇のようなシャープな映像。
それらが混ざり合う様子は、まさにエヴァ30年の歴史を凝縮した「公式最高級のMAD動画」とでも言うべき豪華さでした。
中には、巨大化したアスカが地上に登場するシーンで「トップをねらえ!」のガンバスター立ちを披露するといった、これまでの監督作品へのリスペクトを感じさせる演出もあり、思わず拳を握りしめてしまいました。

亡き恩師との再会と、ホームに立つ二人

この短編の中で、私の涙腺を激しく刺激したポイントが二つあります。
一つは、冬月コウゾウ先生の登場です。
演じられていた清川元夢さんは既に他界されていますが、過去の音源を使用することで、再び冬月先生が動いている姿を見ることができました。
アスカが将棋を指す冬月先生と絡むシーンは、新劇「Q」のシンジとのシーンを彷彿とさせ、清川さんへの追悼の意も込められているように感じて胸が熱くなりました。
もう一つは、駅のホームのシーンです。
新エヴァのラスト、シンジが大人になって旅立っていくあのホーム。
本編では描かれなかった、向かい側のホームに「加持さんとミサトさん」が二人揃って立っている姿が描かれていました。
新劇のラストで、彼らがどこかで幸せに笑っていることを願わずにはいられなかった私にとって、このワンカットは究極の救いでした。
あの世界線では叶わなかった「二人の共演」を、この30周年の短編で見せてくれる公式の愛の深さに、ただただ感謝しかありません。

惣流が選んだ「たったひとつの冴えたやり方」

物語の終盤、シンジ(声は緒方恵美さん!上木隆之介さんではなく、再びあの頃のシンジ君の声で会えたのも嬉しかった)が、アスカを「エヴァのない、穏やかな幸せな世界」へと迎えに来ます。
そこには、大人になったアスカが結婚し、子供を産み、穏やかに暮らす未来が描かれていました。
テレビシリーズであれほど「子供なんていらない」と毒づいていた彼女が、冬服を着て(夏が固定された世界ではない場所で)、満ち足りた表情で微笑んでいる。
アスカファンなら誰しもが夢見た「安直なハッピーエンド」がそこに提示されます。
しかし、惣流のアスカは、その用意された幸せを選びませんでした。
彼女は言います。
「あんたには頼らない。私は私。」「私はエヴァンゲリオン2号機パイロット、惣流・アスカ・ラングレーよ」
この決断に、私は震えました。
誰かに与えられた、エヴァのない「普通」の幸せに逃げ込むのではなく、どれほど過酷で、どれほどボロボロになったとしても、自分が自分であるための誇り「2号機パイロットとしての自分」を捨てない。
それが惣流・アスカ・ラングレーという生き様なのだと、公式が改めて定義してくれた瞬間でした。
タイトルの「たったひとつの冴えたやり方」は、有名なSF小説からの引用ですが、アスカにとっての「冴えたやり方」とは、用意されたイフの世界ではなく、たとえ地獄のような旧劇の続きであっても、自分の意志で未来を選び取ることだったのでしょう。
精神崩壊し、絶望の中で幕を閉じたテレビシリーズ。
そこから30年を経て、彼女は「未来を自分で選ぶ」という強さを手に入れ、本当の意味で救われたのだと感じました。

複雑な公開経緯と、ファンとしての責任

この素晴らしい映像が、本来はイベント会場限定のプレミアムなものだったことは否定できません。
盗撮や違法アップロードという悲しい事件があり、さらにはカラー側の不運なミスも重なって、予定よりも早く、そして無料で公開されることになった経緯には、今でも複雑な思いがあります。
高いお金を払って現地へ足を運んだ方々の気持ちを思えば、手放しで「早く見られて嬉しい」とは言えません。
ですが、公式が事態を重く受け止め、あえて「エヴァンゲリオン放送30周年記念特別興行」という名目でYouTube公開に踏み切ったのは、ファンへの誠実な対応だったと私は受け止めています。
私たちができることは、公式チャンネルでこの映像を何度も視聴し、彼らのクリエイティビティに正当な敬意を払うこと。
そして、この30周年という奇跡のような瞬間に立ち会えた幸せを噛み締めることだけです。

エヴァを追いかけ続けて良かった

「第27話」という立ち位置で描かれたこの短編。
それは、30年という長いトンネルを歩き続けてきたファンへの、最高のボーナスステージでした。
アスカが最後に放った「私は私」という言葉は、作品を追いかけ続けてきた私たち一人ひとりへのエールのように思えます。
どんなに時代が変わっても、エヴァンゲリオンが提示した「個としての自立」というテーマは色褪せることがありません。
惣流が、そしてアスカが救われたことで、ようやく私の心の中のエヴァも、本当の意味でひとつの区切りを迎えられたような気がします。
ありがとう、全てのエヴァンゲリオン。
して30周年、本当におめでとう。

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